覚書

廃業を決め生産終了して9か月
永年、うちの商品を気に入って買っていただいていた方から
電話がありました。こちらから連絡しなくてはと思っていたのに
出来ずにいました。
「困るわぁ。どうやって他を探せばいいのか・・・」と
本当に惜しんでくださって・・・
「賞味期限が切れてしまったものしか残っていなくて」と言うと
「それでもいいから分けて」とおっしゃるので今日届けてきました。
もちろん、お代金は頂戴することなく、感謝しかありません。


とても素敵な方で たぶん、70代か80代
ふくよかで モダンで 優しくて いつもお会いすると
幸せな気持ちにさせていただける方です。


ですが、とってもとっても痩せておられて 3回のがん手術、
胃も全摘出、そのうえ、大腿骨骨折もあって この1年闘病されていたと
聞きました。それでも明るくて、前向きで お話も力強くて
見た目こそ別人になられえいたけれど かわらず素敵な方でした。


その方が私に
「これからも遊びに来てちょうだい。あなたのこと大好きなのよ」と
さらりとおっしゃって。。。
ご注文があったら商品をお届けする、それだけしか接点がない私に?
りんご2個、お取り寄せのジャム、ケチャップを
「お願いだからもらって」とお願いまでされて 貰って。


「また、製造再開されること心から願ってるから、再開したら
必ず知らせてね。楽しみに待っているから」と別れ際におっしゃいました。


「はい。楽しみに待っていてください^^」と予定はないけれど言いました。
待っていてほしい。待って頑張って生きていてほしいと願って言いました。


帰りの運転、ぼんやりしてしまって・・・なんとも複雑な気持ちになって
王様の耳はロバの耳ブログに書いておこうと思いました。


こんな私のことを「あなたのことが大好きなのよ」と言ってもらったことの
重さ。そんなこと言ってもらえるほど良い人でもないのに・・・。
製造再開、うちの商品のこと待ってると言って下さったことの重さ。
有難いことすぎて もったいなすぎるお言葉がズシンと心に響いて
精進しなくちゃと思いました。
忘れないようにしなくちゃ。だから ここに書いておこうと思います。


(読んでくださっている方に 公開なのに公開してないかのような日記を
 読ませてしまって ごめんなさい。見守って頂いて有難うございます)